Domaine De Lagrezette -世界で最古のワイン「カオール」
フランス南西地方のワイン銘醸地「カオール」は、世界的に有名になったボルドーと比べると対照的にその非常に色濃いワインの如く暗黒の歴史をもつワイン産地と言えるでしょう。13世紀から14世紀にこの地域を占領したイギリスは、色が薄くすぐに酸っぱくなるボルドーワインが主流だった当時、色が濃くてしっかりとしたカオールワインに出会い、大喜びしたといいます。その後カオールはイギリス王エドワード3世に逆らったことから差別を受け、長く不遇の時代を迎えることになりました。そして現代までの間も品質の良いワイン生産は途絶えることはありませんでしたが世間的にはボルドーワインに遅れをとってしまいます。ところが20世紀に入ると、ブドウ栽培者達の大変な努力により高品質のオーセロワ種を育てるなど素晴らしい成果を上げるようになりました。